藤田俊哉について考える
藤田がまだ我々の敵だった頃、どんな藤田が最も恐ろしかったか?
それは、風のように現れて守備陣を混乱に陥れ、決定的ポジションからシュートを叩き込む、神出鬼没なアタッカーとしての藤田ではなかったか?
もちろん豊富な運動量で相手を撹乱したり、正確なパスで好機を演出することはあっても、基本的にはピッチ上での現場管理に忙殺されないフリーマンであった。
ところが名古屋グランパスは、鳴り物入りで移籍して来た藤田のキャリアや貫禄に目がくらんだか、ゲームの流れやチームバランスを統括する"ピッチ上の管理職"としての役割を彼に求めた。また、藤田自身もその役割をあえて自らに課しているフシがあった。
それは間違っている。
ところで、これまでのグランパスには伝統的に"ピッチ上の管理職"は存在していない。
ピクシー、マルケスは管理職であったか?
答えはもちろん「No」だ。
彼らはゲームを管理してチームバランスを安定させることを目的としておらず、点を取ることからの逆算で動く選手だった。
つまり、得点のためにはリスクを犯すことも厭わない、バランスを崩してナンボの存在だった。
あえて"管理職"と呼べる存在をあげるとすれば、中盤の底でバランスを取る有能なボランチらの後方支援組だろう。
長くなりそうなので結論を急ごう。
ぶっちゃけ藤田をFWで使えっつー話だ。
ピクシー、マルケスと同じく2トップの一人として起用し、得点することの逆算のみから彼を行動させよ。
バランス無視のリスク・チャレンジにこそ藤田のキャリア、技術、存在感を活用するべきだ。
また、それを藤田本人も自覚するべきだ。
「経験豊富なベテラン=管理職」というのはいかにもトヨタ的なつまらない発想である。
敵として我々を震え上がらせた、自由奔放なアタッカーとしての藤田再来を心から願う。
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コメント
ゴンさま (って書くと変だにゃ~
やっぱ、ゴンタロー様か…)
慧眼!
でも、ウチ(えすぱ)以外で発動してにぇ。
投稿: 足球にぁ~なっ♪ | 2006.01.17 21:09
いやー…本当にそのとおりですよ…
うちで不自由な思いさせましたから、おたくではどうか自由な役割をさせてやって下さい…
投稿: じゅびさぽ | 2006.01.26 13:54