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2025.10.10

『レッド・ツェッペリン:ビカミング』大ヒット記念【今さら人に聞けないアルバムレビュー第3回~『最終楽章 CODA』こういうのでいいんだよ!解散後に輝くツェッペリンの真骨頂

僕がレッド・ツェッペリンを聴き始めたころ、既に彼らは解散していました。
遡って名盤の数々を聴き込む日々でしたが、唯一リアルタイムでの発売を経験できたのが、この『最終楽章 CODA』でした。

▼残念!帯がない!昔の僕のバカ!ちゃんと取っとけよ!
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■各年代の「ツェッペリンらしさ」が凝縮
1980年の解散後に未発表曲を集めて1982年にリリースされたこのアルバムには、初期から解散寸前までの各年代の音源が収録されています。
まずはオープニングを飾る、1970年のライブ録音「We're Gonna Groove」の荒々しくもグルーヴィーならしさ全開のサウンドを聴けば、一瞬で彼らの世界に引き込まれます。
さらに、「I Can't Quit You Baby」のブルースへの深い愛情、「Poor Tom」の奔放さなど、決して寄せ集めではなく、一つのアルバムとして聴いた時のまとまりの良さは、他のオリジナルアルバムと比較しても遜色ありません。

■『イン・スルー・ジ・アウト・ドア』時代の再評価
特に注目したいのは、異色作とされる最後のオリジナルアルバム『イン・スルー・ジ・アウト・ドア』のセッションから生まれた未収録曲群です。
アルバム本編は、シンセサイザーの導入など、これまでのツェッペリンとは異なる内省的で実験的なアプローチが目立ちました。
当時のファンとしては、「従来のハードロック路線を貫いて欲しかった」という思いが強かったことでしょう。

今にして思えば、常に進歩を欲する彼らのアーティストとしての姿勢と、パンク/ニューウェーブが台頭し「新しいもの」が強く要求された時代の波に、ツェッペリンといえども抵抗しきれなかった部分があったのかもしれません。

しかし、『CODA』に収録されたアウトテイク「Ozone Baby」や「Darlene」「Wearing and Tearing」を聴くと、そこには紛れもないツェッペリンらしい強靭なハードロックサウンドが息づいています。
これは、彼らがアルバム本編で「あえて従来とは違うツェッペリン」を見せようとしつつも、その裏側では、核となる「ハードロックバンド」としての揺るぎないアイデンティティを変わらず保持し続けていた証拠でしょう。

■『最終楽章 CODA』が持つ真価
このアルバムは、単なる「余った曲集」ではありません。
ここには、バンドが進歩や挑戦を求める中であえて採用しなかった、彼ら本来の強靭なリフとグルーヴが鮮明に記録されています。
『最終楽章 CODA』が提示する揺るぎないツェッペリンの姿には、「こういうのでいいんだよ!」と思わず膝を叩きたくなること必至です。

▼アナログLPって贅沢な作りだったんだと改めて実感。
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このアルバムは、できればツェッペリンのオリジナルアルバムを、全て聴き終えてから聴くことをお勧めします。
そうすれば結成から解散までの10年間、彼らが何を選び何を選ばなかったのか、その思考の一端にでも触れることができるはずです。

というわけで、第3回はツェッペリンの真のラストアルバムとも言える『最終楽章 CODA』をレビューしました。
果たして第4回はあるのでしょうか?




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